【パリ共同】パリ五輪組織委員会のデカン広報部長は28日の記者会見で、開会式の演出にキリスト教関連団体などから非難の声が出ている問題について、いかなる宗教をも侮辱する意図はなかったとした上で「不快に取られたとすれば本当に申し訳ない」と陳謝した。
問題の場面では、派手な女装の「ドラァグクイーン」らがレオナルド・ダビンチの名画「最後の晩餐」のパロディーを演じたとして、世界中から非難が相次いだ。
最後の晩餐はキリストが処刑される前夜の弟子たちとの夕食風景を描いた。フランス司教協議会は「キリスト教徒を嘲笑する場面が含まれ、遺憾だ」との声明を出した。
一方、開会式の芸術監督トマ・ジョリ氏は28日、地元テレビで「最後の晩餐から着想を得たのではなく(ギリシャ神話の)オリンポス山の神々に関連する異教徒の祝祭がアイデアにあった」と説明。「(キリスト教徒を)嘲笑する意図はなかった」と強調した。