【パリ共同】パリ五輪の男子ビーチバレーに未成年者への性犯罪歴があるオランダ代表選手が出場し物議を醸している。IOCは過去の出来事だとして参加を擁護。しかし大会が「ジェンダー平等」の理念を掲げる中、女性支援団体から非難の声が上がっている。
選手はステフェン・ファンデフェルデ(29)。英メディアなどによると、19歳の時にソーシャルメディアで知り合った12歳の英国人の少女を強姦した罪で2016年に英国の裁判所から禁錮4年の判決を受けた。約1年間服役した後、オランダに移送され、間もなく釈放。17年には試合に復帰したという。
IOCのアダムス広報部長は27日の記者会見でオランダ・オリンピック委員会と協議を重ねてきたと強調し「10年前の犯罪だ。更生措置がなされ、強力な安全対策も講じられている」と述べ、出場を認めたのは正当だと訴えた。
28日、ファンデフェルデが初戦で会場に登場すると観客からブーイングが起きたが、得点で喝采も浴びた。
五輪出場禁止を求めるオンライン請願には9万8千人以上が署名している。