賃貸住宅建設大手の大東建託が、60歳の定年を迎えたシニア社員の再雇用制度でより柔軟な働き方を選べる勤務体系を新たに導入することが3日、分かった。嘱託社員などで再雇用を希望する場合に週休3日や、1日の労働時間の短縮勤務も認める。家庭の都合や体調などを踏まえた働き方の選択肢を広げ、人材確保につなげる狙いがある。
同社によると、類似の取り組みは他業界では例があるが「人手不足が特に深刻な不動産、建設業界では珍しい」という。人口減少が進む中、高齢社員の定着は各企業の存続を左右する課題。働き方や処遇を巡る動きが今後一層広がりそうだ。
大東建託の継続雇用は70歳が上限で、60歳以降は定年延長か再雇用を選ぶ仕組み。現在はいずれも週5日のフルタイム勤務が前提となる。
新たな体系は9月から始める。再雇用での1日の勤務時間を6時間からフルタイムの7時間半まで30分単位で選択。給料は7時間半の場合は基本給の8~9割、6時間では6~7割となる。介護関連のグループ会社への転籍制度も導入する。