涙とともにコートを去る。バレーボール女子の日本は4日、1次リーグ敗退が決まった。主将の古賀紗理那は今大会での現役引退を表明しており、3日のケニア戦が最後の一戦となった。その時点ではまだ敗退は決まっていなかったが、勝利後の写真撮影を終えるとコートに座り込んだまま泣いた。
主将を担ったこの3年間は「大変でした」と振り返った。ケニア戦は最後の試合になることを覚悟し「バレーボールが大好きな古賀紗理那として戦いました」と話した。
東京五輪は自身が初戦で負傷したこともあり、日本は25年ぶりに1次リーグ敗退。元々、東京で代表を退くことを決めていた。真鍋政義監督から代表入りを打診されても「もう行かない」と周囲に話していた。
だが、監督に説得されて「はい上がる」と翻意。毎日の腹筋は500回。夫で男子代表の西田有志は「彼女より努力している人を知らない」と話す。スパイクの高さと威力が増し、世界屈指の選手になった。
2度の五輪で挙げた勝利は二つ。決勝トーナメントには一度も進めなかったが、確かな存在感を放った。