【エルサレム共同】イスラエルのネタニヤフ首相は17日、テレビ演説し、パレスチナ自治区ガザで戦闘を続けるイスラム組織ハマスの最高指導者ヤヒヤ・シンワール氏を殺害したと発表した。「ハマスの支配が衰退する重要な節目だ」と成果を誇示した。軍は同氏が昨年10月の奇襲攻撃を首謀したとして行方を追っていた。ハマスは今年7月に前最高指導者ハニヤ氏が暗殺されたばかり。短期間でトップ2人を相次いで失い、決定的な打撃を受けた。
シンワール氏は対イスラエル強硬派でガザの停戦交渉での妥協に否定的だったとされる。1年以上続く戦闘の影響でハマスに徹底抗戦する力は残っていないとみられ、交渉を巡る姿勢が軟化するかどうかが焦点となる。
ネタニヤフ氏は演説で、ハマスに拘束する人質の解放を求めた上で、人質が解放されればガザでの戦闘の目的が達成され「戦闘が終わりに近づく」との認識を示した。
ハマスはシンワール氏の死亡について公式な立場を表明していない。
バイデン米大統領は17日、ネタニヤフ氏と電話会談した。