日産自動車が25年秋までにタイで従業員約千人を対象に、人員削減や配置転換を行う方針であることが22日、分かった。業績悪化を受け、世界で約9千人を削減する合理化策の一環。中国勢によるEVに押され、日本車が高いシェアを誇ってきた牙城でもリストラを余儀なくされた。
日産のタイでの販売台数は近年、大幅な前年割れが続き、23年度は前年度比29・7%減の1万4224台だった。
日産は数年前からタイ事業の見直しを進めており、老朽化が進む第1工場の生産の一部を第2工場に集約する。第1工場も閉鎖はしない。両工場では、タイ国内と輸出向けに小型のSUV「キックス」など4車種を生産している。