昨今では、人手不足などから多様な人材の採用を進める企業も増えているが、“髪色”を理由にバイトを1ヵ月でクビになったと投稿したゆかてふさん（@yukatehu13）に、賛否が集まった。彼女が投稿したのは、髪の色でバイトをクビになった腹いせで作成した曲。この曲は1105万件表示、5.5万いいねが記録され、話題を呼んでいる。なぜ、事の顛末を曲にしようと思ったのか。
【動画カット】衝撃的なワンフレーズで始まる、“クビになった腹いせ”で作った曲
■曲がバズって、レジのバイトしていた時よりもお金がもらえるようになった
レジのバイトをしていたというゆかてふさんは、研修の際に髪色（インナーカラー）について職場から了解を得ていたとのこと。にもかかわらず、1ヵ月後には「髪色のせいで」バイトをクビになった。その腹いせとして、経緯が綴られたのがこの曲だ。その内容に「センスの塊」「最高すぎる」などのコメントが寄せられている。元々３年前に投稿されたものだが、「#これでフォロワーさん増えました」のハッシュタグとともに再度投稿され、再び注目を集めた。
――「1ヵ月でレジのバイト辞めさせられた曲」の投稿は、改めてタグで大きな反響を呼んでいて、「明らかに不正解雇だろ」「最高すぎる」などコメントも盛り上がっています。反響をうけての心境をお聞かせください。
「半ば愚痴のような動画でしたが、共感の意見や逆にお叱りのような意見もあり、一つの動画からたくさんの賛否を生む意見が出てきて驚きました。私としては、せめて笑い話にしてやろうという軽い気持ちで投稿したら、日本の接客業の現状などの深い部分まで考察され、逆にこちらが『なるほど』とうなずくような意見もありました。『見た目』×『労働』というみなさんにとっても馴染み深い話題なので、年代や性別によっても考え方が違って、意見を読んでいてとても面白かったです」
――バイトを辞めさせられたからこそ、生まれた歌でもあるかと思います。今、改めて振り返って、何か気持ちに変化はありますか。
「やっぱり今振り返って見ても、辞めさせられたことに納得はいきません（笑）。『働かせてもらってる立場なのに文句言うな』という意見がありましたが、働く側と雇う側は労働と賃金を引き換えに対等な関係だと考えているので、それ以上のことを求められるのは不当な要求だと思ってしまいます。そもそも面接の時に確認してOKがもらえている条件ですからね。たかが髪色一つですが自分の気持ちを一つ捨てるくらいなら、クビになったほうがマシだったかもしれません。たかがバイトですし」
――「1ヵ月でレジのバイト辞めさせられた曲」でフェスも開催されていました。この曲がきっかけで起きた出来事などはありますか。
「コメントでたくさんの髪色自由な職場を教えてもらいました（笑）。またこの動画のおかげでYouTubeチャンネルに注目度が集まり、後にあげた動画『新幹線でひたすら蹴られるリンちゃん』がバズり、そのまま登録者が10万人を超えました（現在は12.8万人）。そのおかげでレジのバイトしてた時よりもお金がもらえるようになりました。これも髪色を諦めなかったおかげかもしれません。ですがその影響でたびたびネットのほうで『バイトクビになった人』という不名誉な名称も目にします（笑）」
――当時、スーパー無職タイム（無職期間）はどの程度続きましたか？
「当時まだコロナ禍だったということもあり、特にほかにバイトもしないで家でゴロゴロしていたと思います。ただやっぱり暇だったので、家でYouTube作ったり曲を作ったりしてて、その延長線で今がある感じです。いまだに就職をしてないので、もしかしたらまだスーパー無職タイムは続いているのかもしれません（笑）」
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