仙台を出た松尾芭蕉と河合曽良は一路塩釜、松島へ。道中、多賀城の「壺碑(つぼのいしぶみ)」をはじめ歌枕や塩釜神社を巡り、船で松島に渡った。「おくのほそ道」(以下「ほそ道」)冒頭で「松島の月先心にかゝりて」と記していた念願の地だ。曽良の「日記」によると、到着は1689(元禄2)年5月9日(陽暦6月25日)の昼ごろ。快晴だった。 心ひかれる場所 260余りの島々からなる松島。日本三景の一つに数えられ...
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