プレミアリーグ 巨大ビジネスの誕生

2024.09.12

サッカーの母国イングランドの「プレミアリーグ」は世界最高峰のリーグとして知られる。元イングランド代表主将デービッド・ベッカムやポルトガル代表クリスティアノ・ロナルドが世界的スターとしての名声を確かなものとし、三笘薫や香川真司といった日本を代表する名手たちも活躍の場を求めて海を渡った。

リーグの人気は欧州域内にとどまらず、視聴世帯はアジアや北米、アフリカなどを含めた約190カ国・地域の9億に上る。市場規模は1兆円とスペインやドイツの約2倍に及び、イタリア、フランスを含めた欧州5大リーグの中で群を抜く。1992年に誕生したプレミアリーグは王室と並ぶイギリスを代表するブランドになった。

ただリーグ発足前はフーリガンと呼ばれる過激なファン集団が暴れ回り、スタジアムでは痛ましい死傷事故も相次ぐなど苦難の時代にあった。どん底の状況から、なぜ成功への道を駆け上ったのか―。元選手やクラブの幹部、サポーターなど時代を知る関係者の証言とともに、イギリスのサッカー界と社会が変ぼうする軌跡を全12回の連載でたどっていく。(共同通信=宮毛篤史、田丸英生)

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