県病害虫防除所は13日、中通りの複数の自治体で栽培されているキュウリが病原ウイルス「CABYV」に感染したと発表した。感染確認は県内で初めて。感染すると、葉が黄色になり、実が付きにくくなることから、防除所は適切な対策を呼びかける特殊報を出した。人体に影響はないという。国内での感染確認は京都府、滋賀県に次いで3府県目。
中通りにある露地キュウリのほ場で9月中旬、葉が黄化している状況が確認され、国機関の横浜植物防疫所(横浜市)で遺伝子診断をした結果、10月下旬にCABYVに感染していることが判明した。感染場所は現時点でほ場の一部に限られており、感染の拡大は確認されていない。
同防除所によると、海外ではワタアブラムシやモモアカアブラムシなどアブラムシ類によってウイルスが媒介されることが報告されている。県内で感染した原因は判明していないが、同防除所はアブラムシ類の防除の徹底が必要として、ハウスの開口部に防虫ネットを張ったり、露地栽培ではシルバーテープを利用したりして飛来を抑制するよう対策の実施を求めている。