JAふくしま未来管内の本年度のモモの販売額(直売所を除く)は14日時点で60億円で、前年同期の76億円から16億円減となっている。8月2、4の両日の豪雨の影響で、収穫時期を迎えていた主力品種「あかつき」や「まどか」が園地に落下してしまったことなどが影響しているという。同JAが17日、明らかにした。
同JAが発足した2016年度以降の販売額(直売所を含む)の推移は【グラフ】の通り。20年度から4年連続で右肩上がりに増加していたが、本年度は早生(わせ)品種が少雨の影響で小玉傾向となり、販売する箱数が減少。さらに同JAが取り扱うモモの品種のうち6割強を占める「あかつき」「まどか」が豪雨の影響に見舞われ、販売額が大きく減少している。
同JAの担当者は「落下したモモは販売できず、廃棄せざるを得ない。例年にない被害で、生産者のダメージは大きい」と懸念を示した。
一方、晩生品種のモモ「さくら白桃」は天候に恵まれたことで平年並みの糖度や大きさに育ち、作柄は良好という。同JAは晩生品種の出荷が終わる今月下旬まで販売拡大を図る。
知事にモモとナシ 同JAの高木正勝専務らが17日、県庁を訪れ、内堀雅雄知事にモモ「さくら白桃」と、秋の味覚のナシ「豊水」を贈った。高木専務は「生産者の皆さんが酷暑の中、作り上げた福島の恵みであり、甘さも十分」とPRした。西幸夫常務、佐藤邦彦営農経済部長、農産物PRチームJ―FAPの渡部瑞稀さんが一緒に訪れた。