相馬双葉漁協は1日、高級魚トラフグの今季はえ縄漁を相馬沖で開始し、9隻が計326キロを初水揚げした。独自ブランド「福とら」として県内外に出荷される。漁期は来年2月まで。
相馬市の松川浦漁港では午前9時半過ぎから初漁を終えた漁船が戻り、丸々と太ったトラフグを次々に水揚げした。競り場にはかけ声が飛び交った。1キロ当たりの最高値は4300円だった。県によると、2019年に2.8トンだった県内の水揚げ量は昨年、過去最高の55.9トンを記録。5年で約20倍に増えた。
同漁協ふぐはえ縄操業委員長の石橋正裕さん(46)は「県外から観光客を呼び込む特産品に育て上げたい」と意気込み、水揚げ増加の一因とされる「黒潮大蛇行」が終息した影響について「注視する必要がある」と指摘した。
