中学、高校生向けの体験型プログラム「福島学カレッジ」研究コースが25日、双葉町の東日本大震災・原子力災害伝承館で始まった。県内外の20人が参加し、来年1月まで計4回の研修を通じて震災と原発事故について学びを深める。開沼博東京大大学院准教授(いわき市出身)の研究室の主催。
研究コースは専門家の指導を受けながら、独自の研究を進め、最終的に学会での発表や学会誌への投稿、成果作品の展示を目指す。
初回は2日間で、25日は研究の進め方について説明を受け、参加者が伝承館を見学した。
26日は双葉町でフィールドワークを行い、研究計画をまとめる。
磐城桜が丘高2年の学生(17)は「災害についてじっくり学び、さまざまな人と議論したい」と意気込んだ。成城学園高(東京都)1年の学生(15)は「昨年、福島を訪れて双葉郡の民俗芸能に興味を持った。どういう視点で研究するか考えていきたい」と話した。
開沼准教授は「記憶の風化が進む中、全国の中高生が福島を見つめる機会になる。双葉郡の関係機関とつながりながら、地域の魅力や課題を掘り起こす機会になってほしい」と語った。
