立民、内閣不信任案を提出 裏金事件、再発防止策は不十分

06/20 11:57

 岸田内閣に対する不信任決議案を額賀衆院議長(中央左)に提出する立憲民主党の安住国対委員長(同右)ら=20日午前、国会

 立憲民主党は20日午前、岸田内閣に対する不信任決議案を衆院に提出した。自民党派閥の裏金事件を受けた政治改革を巡り、岸田政権の再発防止策は不十分で国民の政治不信解消にはつながらないと判断した。日本維新の会や共産党、国民民主党などは賛成する方向。与党は同日午後の衆院本会議で否決する構えだ。岸田文雄首相は今国会での衆院解散を見送る意向で、国会は会期末の23日に閉幕する見通しだ。

 不信任案提出後、立民の安住淳国対委員長は記者団に「首相は『政治とカネ』問題でリーダーシップを発揮して実態解明する努力をせず、改正政治資金規正法も抜け穴だらけで不十分だ」と述べた。「最後に残されているのは国民の審判だ」として、衆院解散・総選挙を迫った。

 不信任案は裏金事件などに触れ「政治不信は解消されるどころかますます高まっている」と指摘。実質賃金が25カ月連続で減ったり、物価高に円安が追い打ちをかけたりしているとして「国民生活を窮地に追い込んでいる。国のかじ取りをこれ以上任せるわけにはいかない」とした。

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