農林中央金庫(農林中金)は21日、東京都内で総代会を開いた。奥和登理事長は出資者である全国の農業協同組合(JA)関係者らに、2025年3月期の連結純損益が巨額赤字に陥る見通しとなったことを謝罪した。外国債券の運用で損失が膨らんだのが主因で、出席した男性は共同通信の取材に「世界経済の動向に左右される話なので仕方がない」と述べた。
農林中金の赤字は1兆5千億円規模に上る見通しだ。財務の健全性を確保する目的で1兆2千億円規模の増資を検討しており、既にJAなどと協議を進めている。坂本哲志農相は21日の閣議後の記者会見で「農家への影響は想定していない」と述べた。