JR東海は21日、名古屋市内で定時株主総会を開いた。東京・品川―名古屋の2027年開業を断念したリニア中央新幹線の今後の工事について、丹羽俊介社長は「静岡県の鈴木康友知事をはじめ、(沿線地域からの)強い思いを肌で感じている。しっかり受け止め、双方向に対応しながら真摯に取り組む」と話した。
静岡工区の着工の見通しに関する株主の質問に対し、宇野護副社長は「着手の見通しが立っておらず、27年開業は実現できない状況だ」と説明。その上で、今年2月に国が設置した静岡工区のモニタリング会議について「(リニア工事が)新たな段階に入ったと認識している」と評価した。