原子力規制庁は5日までに、2022年3月に退職した元職員の男性(74)が在職時、関西電力から貸与されていた大飯原発(福井県)の入門証を紛失していたと明らかにした。元職員は「退職時に庁舎でシュレッダーにかけた」と説明しており、不正使用の形跡はないとしている。
関電が1年以上大飯原発に入っていない人の入門証の所在を確認した結果、今年6月に紛失が判明した。規制庁は関電に陳謝し、関電は入門証を無効化した。
元職員は研究職で、19年9月ごろ以降入門しておらず、退職後は返却する決まりを忘れて廃棄したという。規制庁は今後、入門証を組織的に管理して再発を防止する。