トレーニング愛好家らによる筋肉増強剤などの薬物乱用を防ごうと、スポーツ庁と日本製薬団体連合会は9日、医薬品の不適切使用の防止に関する共同宣言に調印した。東京都内で開いた調印式で、スポーツ庁の室伏広治長官は「薬に頼ることは健康被害を招き、スポーツの精神にも反する」と訴えた。
トークセッションでは、NHK番組「みんなで筋肉体操」で人気となった谷本道哉・順天堂大教授が室伏長官に法整備を要望。「増強剤は心臓や血管への負荷が高まり、心疾患で亡くなるリスクが大きい」と警鐘を鳴らした。
共同宣言には、JOCなどスポーツ関連団体や日本医師会、JADAなども賛同。今後、啓発活動などを進める。