原子力規制委員会は16日、東京電力福島第1原発の廃炉計画を監視する会合で、今年4月に作業員が誤って電源ケーブルを損傷し停電したトラブルは、廃炉手順を定めた実施計画の「軽微な違反」に当たるとの暫定評価を公表した。このトラブルでは作業員がやけどし緊急搬送され、停電のため処理水の海洋放出が約6時間半停止した。
規制委の担当者は「一歩間違えれば命に関わる可能性があり、労働災害の観点からも重大な過失があった」と東電を非難。一方で原発に安全上大きな影響はなかったとした。
作業員はコンクリート舗装をはがす掘削作業中、地下の高圧ケーブルを損傷した。