世界自然遺産の北海道・知床半島に携帯電話基地局を整備する事業を巡り、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産センターが日本政府に対し、生態系への影響について照会したことが分かった。環境省が17日、明らかにした。6月下旬に照会があり、2カ月以内の報告を求めているという。同省は8月中にも回答する。
日本自然保護協会(東京)などは6月、希少な野生生物の調査を十分にしていないことなどを問題視し、世界遺産の条件である「顕著な普遍的価値」への影響に懸念を示す「緊急通知書」を同センターに送付していた。
通信事業者は、知床岬付近に基地局の電源として太陽光発電施設などを整備する計画である。