21日午後5時50分ごろ、長野県須坂市小山の長野電鉄日野駅付近で、走行中の普通列車(3両編成)がパイプ製の小屋のようなものと衝突し、窓ガラスが割れ、停止した。県警によると、乗客の長野市の会社員栗原雄二さん(56)が死亡し、2人が軽傷とみられる。県警は強風の影響で飛ばされてきたとみて詳しい状況を調べる。運輸安全委員会は、鉄道事故調査官2人を指名した。
軽傷とみられるのは、いずれも長野市に住む65歳と56歳の男性公務員。長野電鉄によると、小屋のようなものは先頭車両にぶつかり、ガラス1枚が割れたという。
列車は午後5時22分に信州中野駅を出発し、長野駅に向かっていた。
国土交通省によると、運転中の鉄道事故で乗客が死亡したのは、2005年に山形県のJR羽越線で特急列車が脱線し、乗客5人が死亡した事故以来。
気象庁によると、須坂市を含む長野県北部では21日午後、激しい突風が発生しやすい気象状況だとして「竜巻注意情報」が出ていた。
長野電鉄は、一部区間で一時運転を見合わせ、午後7時に再開した。