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米国の黒人差別解消「逆戻り」 白人警察官による男性殺害5年

2025/05/26 16:24

 25日、ニューヨークでジョージ・フロイドさんを描いたプラカードを掲げるデモ行進の参加者(共同)

 【ニューヨーク共同】米中西部ミネソタ州ミネアポリスで2020年に白人警察官が黒人男性の首を膝で地面に押さえ付け、殺害した事件から25日で5年を迎えた。人種差別解消を求める運動が拡大する契機となったが、トランプ大統領は多様性・公平性・包括性(DEI)推進を見直し、活動家は「逆戻りしてしまった」と嘆いた。

 ニューヨーク・マンハッタンでは数十人が集まり、犠牲となったジョージ・フロイドさん=当時(46)=の名前を連呼し「正義なくして平和なし」と叫びながらデモ行進した。

 フロイドさんは、9分29秒にわたって白人警察官=殺人罪などで収監中=に膝で首を押さえ付けられ「息ができない」と訴えながら死亡した。過剰な実力行使への抗議デモは全米各地に広がり、首都ワシントンの通りにはスローガンの「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命も大事だ)」の巨大な文字が描かれた。

 だがトランプ政権は今月21日、バイデン前政権の方針を覆し、六つの地方警察であったとされる黒人への過剰な実力行使の調査を打ち切ると発表した。

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