長野地方気象台は27日、太平洋戦争末期に政府機関や皇居の移転先として建設が進められた松代大本営の地下壕を活用した長野市の「松代地震観測所」をメディア向けに公開した。2018年以来7年ぶりの公開で、昭和天皇が入居予定だった御座所や、戦後に地震観測装置を設置した坑道なども披露された。
公開は1965年から数年間続いた「松代群発地震」が今年で60年となるのを踏まえ、気象台が企画した。
小林昭夫火山防災官は、観測所が地下核実験の探知を担っているとし「元々は戦争のために造られた施設が今、平和のために活用されていることを知ってほしい」と訴えた。