【テキサス州ボカチカ共同】米スペースXは27日(日本時間28日)、大型宇宙船「スターシップ」の9回目となる無人飛行試験で、スターシップの姿勢制御が失われたと明らかにした。燃料漏れが原因で、その後大気圏に突入して大破したとみられる。3回連続の失敗。
宇宙船の打ち上げに使ったロケット「スーパーヘビー」は以前使ったものを今回初めて再利用したが、通信が一時途絶え、ばらばらになって海上に落ちた。
テキサス州ボカチカにある同社の打ち上げ施設を対岸に臨む海岸では多くの観光客らが打ち上げを見守った。予定時刻よりも少し遅れて打ち上げられると歓声が上がったが、しばらくして「爆発か」という懸念の声も上がった。
直近の2回の飛行試験でもスターシップは空中分解し、失敗している。スターシップは米主導の国際月探査「アルテミス計画」で有人月面着陸に使う宇宙船で、開発が急がれている。