広島県福山市の市立保育所で2018年、保育中の1歳の園児が食事中に食べ物をのどに詰まらせ、意識不明になる事案が発生した。保護者側が市に損害賠償を求めて提訴しており、市側が2億7千万円の賠償をすることで和解する方針を固めたことが29日、同市への取材で分かった。
市によると、18年10月11日午前11時35分ごろ、園児が食事中に眠りかけたため、保育士が抱き上げた際、泣いた弾みで息を吸い込み、食べ物が詰まって窒息状態になった。現在も意識不明で施設で療養しているという。
保護者側は市を提訴していたが、広島地裁福山支部から和解の勧告があった。
市は賠償金を盛り込んだ補正予算案を6月に開かれる市議会に提出する方針で、可決されれば和解が成立する見込み。