【ソウル共同】韓国軍関係者は11日、南北軍事境界線付近で実施してきた拡声器による対北朝鮮宣伝放送を停止したと明らかにした。北朝鮮との緊張緩和を図る李在明政権の発足に伴う方針転換。9日には統一省も、金正恩政権下の人権問題を訴えるビラを北朝鮮側へ散布する団体に中断を求めており、対話の糸口を探る李政権の姿勢がさらに鮮明になった。
宣伝放送は韓国の優位性を示す心理戦の一環で、韓国メディアによると音楽グループBTSのヒット曲などを流したこともある。強硬路線を取った尹錫悦前政権下の昨年6月、北朝鮮からごみをぶら下げた風船が相次ぎ飛来したことへの対抗策として、約6年ぶりに再開していた。