【カナナスキス共同】先進7カ国(G7)首脳は16日、イスラエルとイランの交戦で緊迫する中東情勢を巡り、イスラエルの自衛権を確認し、イランの核保有を認めないとする共同声明を発表した。米CBSテレビはトランプ大統領が声明に署名しない方針だと報じていたが、他のG7各国が文言で米側に大幅に譲歩したとみられる。
G7首脳は16日、カナダ西部カナナスキスでのサミットで中東情勢を協議。議長国カナダのカーニー首相はイスラエルとイランの双方に自制を求めるメッセージの発信を目指していた。ドイツ政府高官は「米国の判断に委ねられる。最終的には文言の問題だ」と語っていた。
トランプ氏はサミット開幕に先立ちカーニー氏と会談した際「イランはこの戦争に勝っていない」と指摘。外交的に解決すべきだと述べた。
トランプ氏はイラン攻撃への関与を否定しているが、イランが報復として発射した無人機やミサイルの迎撃を支援するなど、イスラエルの防衛に協力している。
米国第一主義のトランプ氏は、G7の結束に関心を示していない。