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いすみ鉄道脱線は補修不備原因 レール幅が拡大、報告書を公表

2025/10/02 10:00

 千葉県の第三セクターいすみ鉄道で昨年10月に起きた普通列車(2両編成)の脱線事故で、運輸安全委員会は2日、調査報告書を公表した。現場区間に敷かれた枕木に腐食やひび割れがあり、列車がカーブ走行した際の横圧に耐え切れずレール幅が広がって脱線に至ったと推測。必要な補修ができていなかったとして管理方法などを見直すよう勧告した。

 事故は昨年10月4日午前、千葉県いすみ市の国吉―上総中川間を時速41キロで走行中に発生。先頭車両の2軸と後部車両の4軸が左側に脱線した。乗客乗員計105人にけがはなかった。

 報告書によると、現場は右カーブで、事故前の検査でレールのゆがみが見つかり、一部は整備基準を大幅に超えていた。同社が補修を指示した箇所もあったが、事故当時までには完了していなかった。

 脱線が始まった箇所の前後に設置されていた枕木9本は、損傷するなど列車の走行に支障を来す恐れがあった。こうした不具合のある枕木が、脱線箇所では4本連続していた。

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