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クマの市街地出没、餌不足が要因 生ごみ・家庭菜園に注意を

2025/10/28 18:16

 クマの出没が街に迫っている。秋田市や盛岡市では、通勤・通学の市民や観光客が行き交う中心市街地でも相次ぐ。餌不足が要因とみられ、専門家は生ごみの捨て方や家庭菜園の管理などに注意するよう呼びかける。

 24日、JR秋田駅の北西約1・2キロの住宅街で柿の木に登るクマ2頭が目撃され、近くの小学校は臨時休校になった。26日には商業施設も近い秋田市中心部の千秋公園で1頭の目撃情報が寄せられた。まだ捕獲されておらず、今も公園への立ち入りが規制されている。

 盛岡市では28日、中心部にある岩手銀行本店の地下駐車場にクマが約3時間半とどまった。前夜に近くの河川敷で親子とみられる2頭が目撃されており、その子グマの可能性があるという。

 酪農学園大の伊吾田宏正准教授(狩猟管理学)は、クマの個体数増加と餌のドングリの凶作が重なったことで「飢えたクマが行動範囲を広げている」と指摘する。「里山や畑食べ物では足らず、市街地まであふれ出てきたのだろう」と分析し「個体数をモニタリングし、多くなれば駆除することが必要だ」と訴えた。

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