運輸安全委員会は30日、昨年11月に松山市内を走行していた伊予鉄道の路面電車で乗降用の扉が開いた重大インシデントの調査報告書を公表した。扉の開閉スイッチを分解して整備した際、ねじが適切に締め付けられていなかったため内部の基板が固定されておらず、誤作動が起きた可能性を指摘した。
報告書によると、扉は運転台の操作パネルに配置されたスイッチのレバーを操作することで開閉する。扉が開いたとき、スイッチのレバーは「閉」の状態だった。車両の揺れが加わり、スイッチ内部の接触点が一時的に「閉」から「開」に切り替わり、扉を開ける回路が構成された可能性があるとした。
