各地の自治体ではクマを駆除する猟友会のハンターに対し、報酬や手当を拡充する動きが出ている。連日続く被害で疲弊する組織の体制を強化し、警察も訓練を重ねて出没を警戒する。
富山県射水市は1頭当たり5万円の報奨金制度を創設。捕獲実績はないが、担当者は「捕獲された時に謝礼がなければと考えた」と話す。
北海道池田町は国の交付金を使い、ヒグマ駆除に対する報酬を5万円から8万1300円に引き上げた。「危険な仕事。妥当な額なのかという疑問があった」と担当者。新潟県長岡市も1頭につき2万円を支給するほか、緊急銃猟に合わせた手当の充実も検討する。
秋田市は本年度に限り狩猟期間の11月1日~来年2月15日、1頭の捕獲に1万円の報奨金を支給する。出動の報酬も8千円に倍増させる。安定的な駆除のため、公務員としてハンターの募集・採用も始める。長野県飯山市もガソリン代や装備費の負担軽減を目的に、日当を5700円から2倍近くに引き上げた。
群馬県警はへき地の駐在所にクマ撃退用スプレー41本を配備した。
