県警、逮捕の女を今年複数回聴取　当初ＤＮＡ提出拒む、主婦殺害

　１９９９年１１月に名古屋市西区のアパートで住人の主婦高羽奈美子さん＝当時（３２）＝を殺害した疑いで逮捕された同市港区のアルバイト安福久美子容疑者（６９）に、愛知県警が今年に入って複数回事情を聴いていたことが１日、西署捜査本部への取材で分かった。容疑者はＤＮＡ型鑑定試料の任意提出を拒否していたが、最近応じた。

　高羽さんと安福容疑者の間に面識がなかったとみられることも捜査関係者への取材で判明。容疑者の逮捕後に取材に応じた高羽さんの夫悟さん（６９）は２人について「知る限りでは接点がない。（容疑者が）自分の関係者だったので、奈美子には悪いと思う」と話した。容疑者と悟さんは高校で同じソフトテニス部に所属していた。捜査本部は動機を調べている。

　捜査本部によると、事件発生以降の２６年間で５千人以上に話を聴いていた。今年、安福容疑者は複数回任意聴取を受け、鑑定試料の提出を拒否し続けたが、最近応じた。その後１０月３０日に出頭、同３１日に容疑者と現場に残された血痕のＤＮＡ型が一致したため逮捕した。