【白河・境の明神】<卯の花をかざしに関の晴着かな>ちりばめる和歌の記憶

05/27 12:00

  • 有料記事
車が頻繁に行き交う国道294号の福島・栃木県境。現在も県境を挟み鎮座する境の明神が奥州街道の面影を伝える

 1689(元禄2)年4月20日(陽暦6月7日)。江戸出発から23日目。朝、那須湯本をたった松尾芭蕉と河合曽良は、奥州街道の芦野宿(現那須町芦野)、その郊外の遊行柳を経由し同街道を北上した。  そして、上り坂を歩くこと10キロほどだろうか、たどり着いたのが「境の明神」。いわゆる「白河の関」、陸奥(みちのく)の入り口である。  ようやく、やって来た。大げさに言えば、ここで330年前の松尾芭蕉と、現在の...

この記事をSNSで伝える:

  • X
  • facebook
  • line