福島市の中心部から直線で約5キロ。同市山口地区は、福島盆地の東端。松尾芭蕉の足跡をたどり同地の観音堂を訪ねると、秋風が木々を揺らしていた。 前回、県庁前の碑に刻まれた芭蕉の句〈早乙女に志かた望まむ信夫摺〉を見つけ「似たような句を知っている」などと、思わせぶりなことを書いた。しかし、ご存じの方は多いだろう。平安時代以前に、石の文様を草の汁で写しとった草木染の布・衣「信夫摺(ずり)」もしくは「しの...
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