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「下りマツ」文化財指定解除を決定 相馬市教委、枯死で早期伐採へ

07/04 08:15

枯死し、伐採されることになった下りマツ

 相馬市教委は2日、定例会を開き、生存が危機的な状態だった市指定天然記念物「下(さが)りマツ」(同市尾浜字札ノ沢)について、市文化財としての指定の解除を決めた。付近は交通量が多く、枝の落下なども懸念されることから、早期に伐採する方針。

 市教委によると、葉が茶色に変わったため、樹木医などの指導を受けて、散水、栄養剤の樹幹注入などを実施し、樹勢の回復を待ったが、上向く兆しは見られなかった。5月に樹木医が現地で確認を行い、マツが枯死したと判断。指定文化財としての取り扱いについて諮問を受けた市文化財保護審議会は、指定の解除を答申していた。

 枯れた原因は、高樹齢や昨夏の猛暑などによる樹勢の低下と、松食い虫による被害が重なったためだという。

 下りマツは樹齢約350年とみられる古木。江戸時代は傘松などと呼ばれ、伝承では古くから旅人の休憩場所として利用されてきたという

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