【パリ=報道部・佐藤智哉】パリで100年ぶりとなる五輪の開会式を前に「花の都」は、厳戒態勢が敷かれている。開会式会場となるセーヌ川沿いには高さ約2メートルの金属フェンスが設けられ、規制区域には警察官が立ち並び、警戒を強めている。
エッフェル塔の近くには住民や関係者以外の立ち入りが規制され、事前申請の通行許可証を警察官に見せないと通行できない区域もあった。遠目からしか名所を望めない状況に、観光客が残念そうな表情を浮かべて立ち往生する姿も見られた。エッフェル塔近くの飲食店の男性店員は「規制で、いつもと比べると人は少ないよ」と話した。
一方、報道関係者の取材拠点となるメインプレスセンターは熱気を帯びてきた。2日前には空席が目立っていた施設内には各国・地域のメディアが集結し、25日には座席を見つけるのが困難な状況に変貌。祭典の幕開けを実感させた。