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最終処分地、世界的な問題

08/10 10:30

 高レベル放射性廃棄物は、数万年以上の長期保存が必要なため、300メートル以上の地下深い場所で「地層処分」することが、現実的な処分法であると考えられています。わが国では、最終的に地層処分する場所は決まっていません。

 この場所をどうするかという問題は、全世界で共通です。そんな中、スウェーデンは全世界的に見てこの問題について進んでいる国で、最終処分地に相当する場所が既に決定しています。

 スウェーデンは人口約1千万人の国で、電力の約半分弱を水力に、4分の1強を原子力に頼っています。脱原子力政策と福島原発事故後の規制強化を受けて、国内の12基のうち、半分の原子炉が営業を停止していました。しかし、ウクライナ侵攻後のエネルギー需要の増大に伴って、原子炉を新しく建設することを禁止する法律条項が削除されたところです。

 スウェーデンの高レベル放射性廃棄物の処分場の建設予定地は、フォルスマルクというストックホルムから北に120キロ行ったところにあります。この処分に関する研究開発、建設、操業を担当するのはSKBという会社ですが、SKB社はこの処分地の稼働を2030年代後半と見込んでいます。

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