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ふたば未来、男女団体で連覇 全国中学校バドミントン

08/23 08:30

全国中学校バドミントン大会の男女団体で2年連続の同時優勝を果たしたふたば未来の女子(前列)と男子(後列)のメンバーら=勝山市体育館ジオアリーナ

 全国中学校体育大会のバドミントン競技第2日は22日、福井県勝山市の市体育館ジオアリーナで男女団体が行われ、ふたば未来が2年連続8度目となる男女同時優勝に輝いた。

 東京電力福島第1原発事故に伴い猪苗代町に避難した富岡、猪苗代時代を含めて男子は3年連続10度目、女子は2年連続11度目の優勝となった。 決勝では、男女ともに埼玉栄(埼玉)と対戦。男子は第1ダブルスを落としたがシングルス、第2ダブルスで逆転に成功し、2―1で勝利を飾った。女子は決勝を含め、全試合を2―0のストレートで勝ち抜いた。

 王者の底力

 ライバルに食らい付き、粘り強い試合展開で、王者の底力を改めて全国に知らしめた。福井県勝山市で22日に行われた全国中学校体育大会バドミントン競技の団体戦。2年連続で男女そろって栄冠を射止めたふたば未来は、今年のスローガン「がっつけ、ふたば」を体現した。

 男子、粘って逆転

 男子団体決勝の明暗を分ける試合となったシングルス。観客が見守る中、勝利を託されたふたば未来の芦田潤平(3年)が放ったシャトルが相手コートに落下すると、会場に歓声が響き渡った。「攻められても耐え続けた結果」。芦田は雄たけびを上げた。

 優勝に突き進むふたば未来の前に、埼玉栄が立ちはだかった。斎藤亘監督は「決勝の勝率は3割」と予想。3試合が同時展開され、第1ダブルスの宮原圭純(けいじゅ)(同)、石川隼(同)組は0―2のストレートで敗北し、芦田と第2ダブルスの寺島拓夢(同)、藤森海斗(同)組はいずれも第1ゲームを落とした。

 だが、選手らは最後まで果敢に攻め続けた。芦田は第2ゲームで相手のミスが多くなったことで切り替え、得意とするネット際での攻防で揺さぶった。寺島、藤森組も次第に調子を取り戻し、第2、3ゲームを取り返した。

 主将も務める芦田は「団体戦での一つ一つの勝利の積み重ねが大きな力になった」とかみしめる。勢いそのままに個人戦でも頂点を狙う。

 女子「完全勝利」

 女子は初日から全4試合で1ゲームも譲らない”完全勝利”で幕を下ろした。主将の芳賀凜歩(りあ)(3年)は「全員が一戦一戦を全力で戦った。とてもすっきりしている」と誇らしげだった。

 メンバー7人のうち、芳賀ら4人が昨年の全中経験者。ほかのメンバーをリードしながら互いに意見を出し合い、日々の練習で切磋琢磨(せっさたくま)してきた。斎藤亘監督は「女子のたくましさが頼もしい」と目を細める。

 埼玉栄との決勝では第1ダブルスの上野優寿(ゆず)(同)、伴野碧唯(あおい)(同)組が緩急付けた安定の試合運びで主導権を握った。シングルスの佐藤心彩(こころ)(同)も前後に揺さぶる鋭いスマッシュを打ち込み、危なげなくそれぞれ1勝を収めた。芳賀は長谷川美羽(同)と第2ダブルスで出場し、あと1点で勝利というところで打ち切りとなった。長谷川は「初の全中を思いきり楽しめた」と笑顔を見せた。

 昨年に女子団体の頂点に返り咲き、追われる立場となったが、重圧をはね返した。芳賀は「いい流れのまま(23日以降の)個人戦に持ち込みたい」と語気を強めた。

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