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熱中症搬送者、猛暑でも減少 福島県内、昨年同時期の7割1120人

09/04 08:15

 猛暑だったにもかかわらず、今年の福島県の熱中症救急搬送者数が昨年に比べて大きく減少したことが3日、分かった。県の集計(速報値)によると、今年4月29日~8月25日の熱中症救急搬送者数は1120人で、昨年同時期の1598人と比較して3割減少。全国では昨年より5千人以上多い8万3238人となっており、本県の減少が際立った。

 福島地方気象台によると、今夏(6~8月)の県内の平均気温は25.9度で、1889年の統計開始以降で最高だった昨年(26.3度)に次いで過去2番目に高い数字だった。

 県は本年度、独自の避暑施設「ふくしま涼み処(どころ)」の運用を始めた。開設数は当初目標とした500カ所を上回り、8月26日現在で1302カ所。商業施設は県内の全郵便局を含む831カ所に増えた。利用者の9割は「快適に過ごせた」など肯定的な回答を寄せたという。

 全国で運用が始まった避暑施設「クーリングシェルター」の指定数も271カ所と、5月時点の約50施設から大きく増加した。県環境共生課は「事業者の協力もあり、熱中症対策への県民意識が高まった」と分析。施設の開放に協力した事業者にアンケートを実施し、来年度の改善につなげる。

 県内の気象官署・特別地域気象観測所別の8月の平均気温を見ると、会津若松市(27.9度)といわき市小名浜(27.4度)は昨年に次いで過去2番目、福島市(28.1度)と白河市(25.9度)は3番目に高かった。

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