• X
  • facebook
  • line

女川原発2号機公開 東北電力、核燃料3分の1装填

09/07 08:15

再稼働に向け準備が進む東北電力女川原発2号機建屋内で燃料装填作業に当たる作業員=6日(代表撮影)

 東北電力は、11月ごろに再稼働を予定する女川原発(宮城県女川町、石巻市)2号機の原子炉に核燃料を装填(そうてん)する作業を進めている。東日本大震災で被災し、東京電力福島第1原発と同じ沸騰水型軽水炉(BWR)として初となる再稼働に向けた準備が本格化する中、作業4日目となる6日までに燃料の3分の1程度を配置。同日は報道陣に作業の様子を公開した。

 2号機で燃料装填の作業を行うのは2011年2月以来、13年7カ月ぶり。東北電は3日に装填作業を始めた。原子炉建屋にある使用済み燃料プールに保管中の燃料集合体を交換機で1体ずつつり上げ、原子炉圧力容器内に移動する。

 燃料集合体は高さ約4.5メートル、重さ約300キロ。移動作業は全て水中で行われ、1体を移動するのに10分程度かかる。燃料はかつて2号機で使われていた照射済み燃料が352体と、未使用の新燃料が208体の計560体で、1区画に原子炉の起動を抑える制御棒1本を挿入した後に燃料4本を入れる。

 作業員は交換機の操作に2人、データなどを監視する中央制御室に1人の1班3人で構成。4班が約3時間ごとに交代しながら24時間体勢で進めている。

 東北電によると、6日午後5時半時点で560体のうち180体を配置。おおむね計画通りで、作業開始から1週間後の10日前後に完了する見通しという。

 燃料装填後は、原子炉内で燃料が適切に配置されているかどうかを水中カメラで確認する検査などを実施する。計画によると、10月にかけて原子炉と原子炉格納容器の復旧や検査を行い、11月ごろに再稼働する。営業運転は12月ごろに開始する。

 新川伸之環境・燃料部長は、13年ぶりの再稼働に当たり、運転経験のない作業員については「事前にしっかりと訓練や教育を行っている」と説明。その上で「安全確保を最優先に緊張感を持って取り組み、慎重かつ確実に作業を進めていく」と強調した。

この記事をSNSで伝える:

  • X
  • facebook
  • line