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半谷静香、納得の「銀」 パラ・メダリスト会見、遠藤裕美「とても幸せ」

09/07 08:45

半谷静香
遠藤裕美

 パリ・パラリンピックの柔道女子48キロ級(全盲)で銀メダルを獲得した半谷(はんがい)静香(36)=トヨタループス、いわき市出身=と、ボッチャ(脳性まひ)の個人、団体の両種目で銅メダルを獲得した遠藤裕美(38)=県ボッチャ協会、福島市=は6日、メダリスト会見に臨み、応援への感謝の思いやメダル獲得の喜びを語った。

 4大会連続の出場で初めてメダルを獲得した柔道の半谷は「(初出場のロンドン大会から)12年間、いろいろな人が私の柔道に関わってくれてメダルが取れた。悔しい銀ではあるが、全てを出し切れたので、納得の銀でもある」と万感の思いを口にした。

 今大会は東京大会後の規則変更で、弱視と全盲の選手のクラスが分かれて実施された。全盲クラスの半谷が弱視の選手と戦う時には、相手を見失うこともあったが「東京大会以降、私にとって柔道の捉え方が変わった。ようやく柔道が楽しい、心の底から面白いと感じられるようになったのもパリ大会だった」と強調。「柔道という競技がさらに好きになった」と笑顔を見せた。

 また今大会は無観客だった東京大会とは違い、有観客で試合が行われたことも大きかったという。「会場は熱気あふれる空間だった。声援が私の背中を押してくれた。この環境で試合ができてうれしかった」と振り返った。今後については「終わったばかりで何も考えていない」とした一方、「やっぱり柔道が面白い。もっと深掘りしたいと思うので、末永くやっていきたい」と思いを語った。

 母「活躍誇らしい」

 半谷の銀メダル獲得に、父良人さん(69)は「これまで大変な努力をしてきた。『ありがとう』『ご苦労さま』と伝えたい」と喜びを語った。

 半谷の両親は5日、いわき市文化センターで開かれたパブリックビューイング(PV)で決勝を見届けた。母千賀子さん(66)は「静香は昔から弱音を吐かない前向きな人。活躍が誇らしい」と話し、良人さんは「地元や企業の方々の応援もあってここまで来ることができた」と感謝の思いを語った。

 遠藤、笑顔で感謝 ボッチャ二つの「銅」

 ボッチャの遠藤は二つの銅メダルを首から下げて会見場に登場した。初出場で結果を残し、「日本からの応援と会場からの大きな声援を力に変え、コートで最高のパフォーマンスができたことがとても幸せだった」と笑顔で感謝した。

 地元福島からの応援もしっかり受け取っていたという。メダル獲得後にはLINE(ライン)に144件のメッセージが寄せられ「まだ返信が追い付いていない状況」とうれしい悲鳴を上げ、「それだけ応援してくれていることがうれしかった。ボッチャの楽しみ方を伝えられたと思う」と充実感をにじませた。

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