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佐渡金山訪日客増へ連携 若松で3県知事会議、観光コース開発し誘客

09/07 09:10

3県の連携強化を誓い合う(左から)花角、内堀、吉村の各知事

 福島、山形、新潟の3県は、世界文化遺産に登録された新潟県の佐渡島(さど)の金山を軸にした観光のモデルコース開発に着手する。佐渡島の金山を訪れる訪日客(インバウンド)の増加を見据え、各県の観光資源を生かした新コースを開発することで相乗効果を生み、誘客促進につなげたい考えだ。会津若松市で6日に開いた3県知事会議で決めた。

 3県へのインバウンドを巡っては、福島空港に台湾からの定期チャーター便が週2回運航しているほか、新潟空港にも台湾との定期便が週2回運航している。内堀雅雄知事は現在も、台湾から福島空港、新潟空港を訪れる観光客の多くが山形県を含む3県を周遊していると説明。新潟県の花角英世知事を前に「(世界文化遺産登録により)台湾に限らず、世界中から観光客が佐渡島の金山を訪れる状況になる」と述べ、インバウンドの活性化に期待した。その上で「佐渡島の金山を中心に据えて観光連携に取り組むことで、多くの人が3県を訪れ、笑顔で帰ってもらえるようにしたい」と新コース開発への意欲を語った。

 山形県の吉村美栄子知事は3県共通の観光資源にラーメンを挙げ、ラーメンなどの食文化を生かした誘客に取り組む考えを示した。

 3県は2021年度に各県の観光担当部局と観光協会でつくる「3県観光連携促進会議」を設立し、周遊観光ルートの開発や旅行商品の開発などに取り組んでいる。佐渡島の金山を中心にした新コースの開発も、各県の観光担当部局を中心に検討が進む見通しだ。

 会議ではこのほか、被災者支援や風評払拭・風化防止対策を含めた東日本大震災への対応、自然災害の頻発・激甚化を踏まえた防災・減災対策の推進、物価高騰などを踏まえた農林水産業施策の充実強化など6項目の国への要望も決めた。

 来年の3県知事会議は山形県で開かれる。

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