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伝統行事、旅行商品に 福島県のベトナム誘客、体験プランも検討

09/14 08:50

大内宿の雪景色の写真を映しながら、本県の魅力を語るアンさん=13日、ベトナム・ホーチミン

 【ホーチミン=報道部・高崎慎也】県はベトナムからの訪日客(インバウンド)の誘致促進に向け、相馬野馬追や須賀川市の松明あかしといった地域の伝統行事を組み込んだ新たな旅行商品の開発に着手する。畑仕事、浜通りでのワイン造りなどの体験活動を含めたプランも検討する。ベトナムを訪問中の内堀雅雄知事が13日、福島民友新聞社などの取材に方針を示した。

 交流促進に向けた覚書を締結したベトナムの旅行大手ベトトラベルグループから、地域住民の生活を体験できる旅行商品を求める意見があり、同グループなどと連携して開発する。

 ベトナムやタイなど東南アジアから本県を訪れる観光客は、サクラなどの花々が咲き誇る春、紅葉が見頃を迎える秋に集中している。内堀知事は夏の花火大会や、冬の除雪体験を旅行商品に含めるアイデアを披露し「(福島空港とベトナムを結ぶ)チャーター便の運航を次の段階(定期便化)に進めるには、一年を通してインバウンドを呼び込むことが重要だ」と語った。

 内堀知事は13日、東南アジア訪問の全日程を終えた。14日に帰国する。

 四季折々の観光PR

 県は13日、ベトナム・ホーチミンで交流会「ふくしまの夕べ」を開いた。フェイスブックで約15万7000人のフォロワーがいるインフルエンサーのゴ・チャン・ハイ・アンさんが講演し、四季折々の本県観光の魅力を紹介した。

 アンさんは何度も本県を訪れており、4月には福島空港とベトナムを結ぶチャーター便を利用して県が実施したツアーに参加した。講演では大内宿(下郷町)の雪景色や三春滝桜(三春町)などの写真を紹介し「福島に行かなければ後悔しますよ」と語りかけた。

 交流会には現地の旅行会社や輸入業者、県人会などから約50人が参加し、本県産のナシや日本酒を味わいながら歓談した。内堀雅雄知事は「福島、ベトナムの人がお互いのことを大好きになる交流を続けていきたい」とあいさつした。

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