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核ごみ、仏は年1000トン再処理

09/28 10:20

 高レベル放射性廃棄物は数万年以上の長期保存が必要なため、地下深い場所での「地層処分」が現実的だと考えられています。日本では地層処分する場所は決まっていません。

 処分地の場所が既に決定しているのは、フィンランドとスウェーデン、そしてフランスです。フランスでは首都パリから東に220キロのビュールという場所に研究所があり、そこが処分予定地となっています。

 フランスは、発電電力全体のうち、約7割を原子力に頼っている原子力大国です。フランスの原子力発電所は昨年末現在、56基ありますが、その全てを国有企業であるフランス電力株式会社(EDF社)が運転しています。発電電力の約7割が原子力といいましたが、理論的には全ての原子力発電所がフル稼働すれば国内消費電力の全てを原子力で賄うことができるだけの設備を持っています。

 フランス北西部のコランタン半島の先端に、日本でいう青森県六ケ所村の再処理施設に相当する、ラ・アーグ再処理施設があり、年間千トン以上の使用済み核燃料が再処理されています。

 これらの再処理された核燃料は地層処分を待っている状態であることに加え、全ての使用済み核燃料が再処理されているわけではなく、2020年末時点で約1万4千トンの使用済み核燃料が将来の再処理を待ち、貯蔵されている状況です。

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