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変わる話題、選んで伝える

10/05 10:20

 この連載も500回目、そろそろ丸10年になります。いつも支えてくださる多くの皆さまと、毎週締め切りギリギリまで対応してくださる編集局の皆さまに心から感謝申し上げます。ありがとうございます。

 10年前と比べて、県民の皆さまが必要とする放射線に関する情報や、興味・関心は変化してきましたが、県外で話題となる放射線に関する情報も大きく変わりました。

 もちろん今現在に必要ない情報ではありませんが、連載の始まった当初は、原発事故後の放射線被ばくに伴う健康影響の問題や、放射線とはそもそも何なのかという基礎的なことが話題の中心でした。どんな食材が汚染されやすいか、国道6号を通ったらどれくらい放射線を浴びるのかなどを説明していました。

 それから10年経ち、特に県外で話題となる情報は大きく変化しています。昨年は処理水が話題となりましたが、再稼働の動きも相まって、どちらかというと話題はエネルギー問題や、(高レベル)放射性廃棄物、原子力に関する防災対策にシフトしてきています。国外に目を向ければ、イスラエルやウクライナでの紛争に伴い、核兵器や戦争といった話題が多くなっています。

 今の小学生全員は震災後生まれとなった中で、どのような情報をこれからもお伝えしていくべきか、どのような情報を知ることが、被災された多くの県民の皆さまが前に進むための少しでも後押しとなることができるのか、無用な偏見や差別を少しでも払拭する助けとなり得るかをこれからも一緒に考えたいと思っています。

 毎週お付き合いいただいている皆さまに感謝申し上げます。どうぞ引き続きよろしくお願い申し上げます。

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