福島医大放射線健康管理学講座の坪倉正治主任教授(42)が執筆する本紙連載記事「坪倉先生の放射線教室」が5日掲載で、500回目を迎えた。
連載は、東京電力福島第1原発事故に伴い放射線の健康影響など科学の難しい問題に向き合う県民向けに、放射線を正しく理解してもらおうと、2015年1月11日に始まった。
坪倉氏は連載開始からの約9年9カ月を振り返り「休んだのは体調不良で1回のみ。県民の皆さんが放射線の知識に継続的に触れることが、将来的にプラスになると考え続けてきた。今後も皆さんに必要な情報を届けたい」と語った。
その上で「分かりやすく書くのは容易ではないが、伝えたい内容は尽きない。福島に暮らしているからこそ、今はこの情報が必要だとすぐに思い付く」と今後への思いを語った。
坪倉氏は基礎知識をはじめ、原発事故に伴う研究・調査の成果、日常生活で役立つ放射線情報を解説。放射線研究の歴史、新型コロナウイルス関連、福島第1原発の処理水問題、原発から出る高レベル放射性廃棄物など時勢に沿ったテーマも扱っている。