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黒板アート甲子園、会津高がエリア賞 会津学鳳高は特別賞

10/10 09:00

北海道・東北ブロックエリア賞を受賞した会津高の「明日への光」
日学特別賞を受賞した会津学鳳高の「縁起物?厄介者?」

 全国の中学、高校生を対象にした「黒板アート甲子園2024」の黒板の部メイン大会で、エリア賞(北海道・東北ブロック)に会津高の「明日(あす)への光」が輝いた。日学特別賞には会津学鳳高の「縁起物?厄介者?」が選ばれた。主催する黒板・白板メーカーの日学(東京都)が9日、発表した。

 会津高は美術部5人が作品を制作した。キビタキや磐梯山など県を象徴するモチーフを描いた。キビタキには「福島の美しい自然が破壊されないよう、未来を見据えた行動を取る」という意志を表現した。審査では「力強い良い作品」として技法や色使いで高い評価を得た。

 会津学鳳高は美術部9人が制作に当たった。獅子舞が天井を破り、勢いよく飛び出してくるような迫力ある作品に仕上げた。審査では、題材のユーモラスさや表現力に触れ「見る人を楽しくわくわくさせる作品」と評された。

 大会には4部門に177校、計293点の応募があった。メイン大会の最優秀賞は好文学園女子高(大阪府)だった。

 キビタキこだわり

 会津高美術部は、初の出品で堂々のエリア賞を獲得した。部長の小滝唯人さん(2年)は「みんなで一つの作品を作り上げていく楽しさや喜びを感じながら制作した。達成感でいっぱい」と喜びを表した。

 集まった部員は黒板アート未経験者。5月に初めてチョークを握り、慣れない画材に苦労しながら60時間黒板と向き合った。一番こだわったのは、東日本大震災の復興や福島の希望の象徴として表現した主役のキビタキ。何度も描き直し、構図にこだわって仕上げた。小滝さんは「協力してくれた部員にも感謝したい」と話した。

 リアルな表現追求

 会津学鳳高美術部は6年連続の入賞。チーム代表の塚原彩さん(2年)は「先輩方が積み上げてきた歴史がある。ほっとしたし、うれしかった」と満面の笑みで語った。

 印象に残る縁起物を描きたいと獅子舞をテーマにした。線遠近法などの技法を使って、旅館をイメージした背景の奥行きを演出。絵を描く前に段ボールで模型を作り、さまざまな角度から光を当てることで「リアルな表現」を追求した。

 製作期間は約2カ月。何度も会議を重ねて仕上げた。塚原さんは「今回学んだ構図や技法を生かして挑戦を続けたい」と意欲を燃やした。

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