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自民福島県連「菅家氏を全面支援」 党本部方針に不満の声も 衆院選

10/10 11:30

 衆院選で自民党から非公認とされた菅家一郎前衆院議員(69)=比例東北、4期=を巡り、党県連は9日、選挙対策委員会を福島市で開き、福島3区に無所属で立候補する予定の菅家氏を全面支援する方針を決めた。県連からは党本部の方針に対する不満も漏れ、波乱含みの様相を呈して事実上の選挙戦に入る。

 矢吹貢一県連幹事長は会合後の取材に対し、菅家氏について「他の公認候補者と同様、全面的に組織を挙げて戦う。無所属でも(菅家氏は)党員であり、しっかり支えたい」と強調した。

 県連によると、衆院選で公認申請が認められなかったのは初めて。矢吹氏は「本当に急転直下で、想像もしていなかった」と告白。非公認決定には菅家氏の選挙区情勢が響いたとされ、矢吹氏は「何をもって選挙情勢なのか説明はない。どうなっているのかという思いは正直ある」と述べた。

 県連は公的な推薦や支持は見送る一方、選挙対策本部などの組織体制は維持する考え。ただ、無所属候補は政見放送ができず、選挙事務所やビラの数が制限されるなど、不利な面が多い。

 こうした状況を踏まえ、菅家氏周辺には候補者差し替えの観測もあった。党方針が「今更替えられない」(県連幹部)タイミングで決まったことも、県連が全面支援にかじを切った一因になったとみられる。

 関係者によると、石破茂首相と菅家氏は「朝飯を2人で食べる仲」。ある県連幹部は「菅家先生は本当にかわいそう。本人も『まさか』という思いだろう」と推し量った。

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