お笑いコンビ「サンドウィッチマン」が発起人となり、東日本大震災被災地への支援活動を続けている一般社団法人東北魂は13日、福島県に災害時に使用できるトイレトレーラー1台を寄贈した。いわき市で寄贈式が行われ、出席した伊達みきおさん、富沢たけしさんは「避難生活ではトイレが大事だったと思う。大事に使ってほしい」「災害が起きたら他の県にも駆け付けてほしい」と思いを語った。
サンドウィッチマンは震災直後の2011年3月に東北魂義援金活動を開始。チャリティーグッズの販売やチャリティーライブなどを通じて今年9月までに5億円以上を集めている。被災3県に義援金として寄付してきたが、22年からは被災地に必要な物を贈っている。トイレトレーラーの寄贈は22年の宮城県気仙沼市への寄贈に次いで2台目で、今回は約2600万円の義援金を充てた。
けん引して移動するトレーラーで、洋式個室水洗トイレを3部屋備えている。車体は、いわき市のアクアマリンふくしまと富岡町の夜の森の桜並木の写真でラッピングされている。
ライブ会場となったいわき市のアリオスの前で贈呈式が行われ、内堀雅雄知事は「福島、全国で活用させていただきたい」と感謝の言葉を述べた。東北魂の中村歩代表も出席した。
伊達さんは報道陣の取材に「復興の報道が少なくなってきている中で、どうしても福島にトイレトレーラーを寄贈したいと思った。災害を忘れないようにしてほしい」と寄贈先に本県を選んだ思いを語った。