県病害虫防除所は24日、県内で発生が確認されている園芸害虫「トマトハモグリバエ」が国内で初めて宿根カスミソウに寄生したとして、適切な防除対策を呼びかける特殊報を発表した。浜通りで栽培されている宿根カスミソウのほ場で7月、ハモグリバエ類による葉の被害痕を確認。現時点で発生場所は一部の地域に限られており、広域での被害は確認されていない。
国機関の横浜植物防疫所(横浜市)が被害痕を調査し、9月にトマトハモグリバエであることが判明。県病害虫防除所によると、被害が大きい場合は生育不良となり、収量が減少する恐れがあるという。本県はカスミソウの一大産地であることから、有効な防除対策としてほ場内とその周辺の雑草の撤去や防虫ネットの活用、薬剤の散布を呼びかけている。本県では2003年に夏秋トマトで初めてトマトハモグリバエの発生が確認され、夏秋露地キュウリなどの作物で県内全域に被害が見られている。